トルコ政府関係機関発行の印刷物やトルコ航空の機内誌を眺めていると、建国100年に向け動きだしたトルコの記事がやたら目立つ。トルコ共和国は建国100周年を10年後の2023年に迎える。日本企業にとっても大きなビジネスチャンスを取り込む好機となることは間違いない。
今年、安倍総理は異例とも言えるトルコ訪問を2度に渡って実施。年明け、エルドアン首相がそれに応えるべく来日することが取り沙汰されている。2014年は更に日本とトルコの関係が深まり加速されそうだ。日本にとって勢いのある国の成長を自国の成長として取り込むことはこの上なく重要で、民間企業にとってもその論理は当てはまる。今年最初の総理訪問は原発受注に向けた官民一体のsales visitであったといえそうだ。
トルコの「ビジョン2023」がよく引き合いに出される。要はトルコがGDP(国内総生産)で「世界トップ10入り」を目指す目標である。具体的には名目 GDPを2兆ドル、一人当たりの名目GDPを25000ドルにするというもの。ちなみに、2012年のGDPは7862億ドルであったので2.5倍の成長を目指す。一人当たりの2012年名目GDPは10504ドル、2.4倍の成長を目指す。
トルコ政府は経済、インフラ、エネルギー、貿易・投資・観光など広範囲に渡る様々な分野で大胆に目標を設定している。目標を達成するためには、トルコ一国では達成できるわけではなく、そこに日本を含め他国との相互乗り入れが必須となってくる。そこに日本企業にとっての商機が生まれるという按配である。
トルコでの大型インフラ事業はこの10月29日に開通式をやったマルマラプロジェクトを含め以下のプロジェクトが目白押しである。
◇ イスタンブール運河計画・第3空港計画。2016年開港予定
◇ ボスポラス第3大橋建設計画。今年5月起工。
◇ イスタンブール市廃棄物焼却発電。トルコで初の廃棄物焼却発電プラントとして注目を 集めている。
◇ ダーダネルス海峡大橋建設計画。トルコ運輸省が入札準備中らしい。
◇ イズミット湾横断大橋建設計画。全長約3キロの長大橋。
◇ 医療キャンパス事業。1000床を超える33病院の建設を予定。
◇ シノップ原子力発電所建設計画。三菱重工業、仏アレバ連合が受注。
※写真引用;http://gundem.milliyet.com.tr/marmaray-gec-kaldi-twitter/gundem/detay/1784093/default.htm
上の写真は以前にこのコーナーでも紹介をした10月29日の開通式のもの。車掌室にはギュル大統領、エルドアン首相、そして安倍総理らを中心に収まる予定であったが、横から目立ちたがりの人たちが割り込んできて、あっという間にぎゅうぎゅう詰め状態。いかにもトルコらしいとその場にいわせた人から後日談を聞いた。
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