突然ですが、トルコは乾物大国です。
レーズンやプルーンはもちろん、あんず、いちじく、桑の実など、土産物屋では色とりどりのドライフルーツが店頭を飾っています。トマトやナスなど夏野菜も乾燥させて冬でも使えるし、ヘーゼルナッツやピスタチオに代表されるナッツ類の生産・消費も盛ん。道端でロースト塩味のヒマワリの種をハムスターのようにポリポリ齧っている人の姿も良く見かけます。
厳しいアナトリアの冬を生き抜くための先祖伝来の知恵。それがトルコの乾物です。
トルコが誇る様々なドライフルーツの中でも、【カユス(KAYIS)】すなわち【あんず】は、特にトルコの名産品として世界に知られていると言っても良いでしょう。
※写真引用元;
http://www.tatilgezi.com/turkiyenin-kayisi-bahcesi-malatya.html
http://www.zaman.com.tr/gundem_malatyanin-kayisi-tatlisi-guinnesste_2108212.html
http://www.google.co.jp/url?sa=i&rct=j&q=&esrc=s&frm=1&source=images&cd=&docid=QN1UUT8WcABamM&tbnid=zKiPK6VzwrYlRM:&ved=0CAEQjxw&url=http%3A%2F%2Fwww.gateofturkey.com%2Fsections.aspx%3Fsubid%3D94%26id%3D3%26lan%3Dtr&ei=fDNvUpnUOsSIkQWV7YCABQ&psig=AFQjCNEJ4-7eIZDZU9E1aS4cR7LH3K-qDA&ust=1383105511091582
あんず生産地として名高いトルコ東部の町マラティヤ。
ここで今年7月、あんずにまつわるギネス記録が樹立されました。
毎年恒例のあんずフェスティバルで、オズテュルクレル・カユス社の協力の元、【カユス・タトゥルス】と呼ばれる干しあんずを使ったお菓子を製作、342kgの記録を達成し、ギネスブックに載ったそうです。
【カユス・タトゥルス】は、3時間ほど水で戻した干しあんずをお鍋で砂糖と一緒にコトコト煮て、冷めたらあんずの水を切り、ひとつひとつ中を開いてカイマック(クロテッドクリームのようなもの)を詰め、砕いたピスタチオ(またはくるみなどナッツ類)をチラシ散らして出来上がり。
あんずのきれいなオレンジ色とカイマックの白のコントラストに、ピスタチオ・グリーンの色彩が食欲をそそります。
トルコ料理人連盟のヤルチュン・マナヴ会長によると、
「約1か月かけて準備してきました。ギネスには12000のカテゴリーがありますが、私たちの努力で12001個目が開かれました。【カユス・タトゥルス製作】というカテゴリーが新たに創設されたのです。まず最低200kgを超えることが前提条件。カイマックを使い、バターで作り、あんずを一つ一つ開いて中にカイマックを詰め、一つ一つきれいに並べ、全ての列に砕いたくるみを振り、そしてその全てが一つの容器の中に納められねばならない。この名前はギネス・ブックでひとつのポーションとして掲載されています。」とのこと。
※写真引用元;http://www.zaman.com.tr/gundem_malatyanin-kayisi-tatlisi-guinnesste_2108212.html
ギネスのトルコ代表・公式認定員セイダ・スバシュ・ゲミジ女史は、発表の中で「今回の挑戦は、『世界最大の【カユス・タトゥルス】ポーション』というタイトルで、ギネスにはこのようなカテゴリーはそもそも存在しませんでした。ギネスは特にマラティヤのために、マラティヤのフェスティバルのために新しいカテゴリーを創設しました」とコメント。
ギネスの記録カテゴリーとして新しく認められるものは応募総数からすればごくわずか(※ウィキペディアより)だそうで、マラティヤは今回の快挙に町中が沸いた模様です。
「マラティヤの知名度を高め、マラティヤ産あんずを世界にもっと知らしめたい」と言うマラティヤ県知事ワスィップ・シャーヒン氏や市長アフメット・チャクル氏も大満足のこの結果。
「この記録はマラティヤの人々以外に破ることはできないでしょう。将来またマラティヤの市民によって新記録が更新されることを願います」とシャーヒン知事。
この巨大なあんずスイーツは、その後フェスティバル会場で一般市民にふるまわれたのだそうです。
甘酸っぱくて濃厚な、そしてどこか懐かしいスイーツ、【カユス・タトゥルス】。
日本でも作ることはそう難しくはないと思います。
干しあんずをそのまま食べるのも美味しいけれど、ぜひ一度、こちらもお試しになってみてください。
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