2013年10月20日日曜日

トルコのハマム体験


前回、トルコを訪ねたとき、初めてトルコのお風呂、ハマムを体験した。去年から今年にかけて、すでに10回ほど「飛んでイスタンブール」であったが、その機会がなく、やっと念願がかなった。ただ、以前、日本のテレビでトルコのハマムを紹介した番組があって、レポータがやたらとお湯をバシャバシャ頭からかけられていた。その記憶が鮮明で、お客へのかなりゾンザイな扱いにいい印象をもてなかった。わざわざ、高いお金を払って、お風呂でリラックスできないのではと、一瞬アタマをかすめたが、TV番組なので面白おかしくやっているのだろうと、先ずは、「論より体験」。試すこととした。

宿泊先のホテルであった。コースは多岐に渡り、どんなものかがわからないので、コンシェルジュでもらってきた英語のパンフレットを熟読玩味、想像力を掻き立てながら思案。部屋で悩んでいるより、地階にプールとスポーツジムと併設してあるスパの受付に出向いた。

受付にいくと、先客がいた。同じようにどのコースにしようかと受付の女性と相談中であった。その先客はイギリスからで彼もハマムは初体験の様子であった。イギリス紳士は受付の女性から薦められたベーシックコースを選んだ。私もイギリス紳士に見習ってお試しとしてそれに申し込んだ。  

こんな感じだ。スチームサウナに10分か15分最初に入って汗を流してはとのことで先ず身体を蒸すこととした。その後、日本でいう「三助」にあたる「ケセジ」が現れ、浴場に案内される。「初体験」ということで期待と不安が横切った。やおら、その三助氏が準備をしていると思いきや、突然、お湯を頭からバシャバシャと立て続けに何倍もかけられた。容赦がなかった。あのTV番組はやらせではなかった。身体をお湯で洗い流したら、次は浴場の真ん中にある大理石の台の上にうつ伏せに寝かされ、垢擦りが始まった。表と裏両方である。そのあと、泡立てた大量の石けんを身体に振り掛けられ、その泡が横になっている顔の方にも押し寄せ、まあ、全身泡まみれ状態、それから全身洗浄、マッサージとなる。

石鹸水をたっぷりと浸した大きめの枕カバーのようなシーツ状の袋に三助氏は大きく息を吸い込みその袋の中に何度も息を吐き出し、石けんの泡をつくりそれを全身に振り掛けてくれる。泡の降り掛かる感じは悪くはない。ただ、石けんの香りが今ひとつチープな印象で、よく言えば、「昭和の臭い」を感じた。タイムスリップする自分がいた。

マーサージやこういったところでいつも経験することだが、必ず、こちらがリラックしてサービスを受けているときに、追加メニューを提案してくる。ときにはしつこいぐらいだ。やはり、ここでも最初と途中で聞いてきた。これは興醒めであり、日本の「お・も・て・な・し」から言えば、遠慮いただきたい。気が気ではないからだ。

トルコのお風呂の経験は貴重で面白いことには間違いない。2012年の日本からのトルコ訪問客数は215,000人と聞く。11月から成田・イスタンブール間の飛行機が毎日1便から2便に増えるらしい。トルコは2014年の日本人観光客数として、35万人の目標を設定した。

日本旅行業協会(JATA)は昨年10月にイスタンブールで海外役員会を開催、その際に、トルコ文化観光省、トルコ旅行業協会(TURSAB)との意見交換会がもたれている。その場で、トルコ文化観光省審議官のファルク・シャーヒン氏は、トルコ全体の観光目標を発表し、2011年の受入観光客数は3200万人だが、トルコ建国100周年に当たる2023年に5000万人、観光収入は500億米ドルにしたいと発表。「ツーウェイツーリズムの実現」のために日本への協力体制を呼びかけ、また、トルコ旅行業協会会長のバシャラン・ウルソイ氏は、トルコ発の海外旅行者数は1000万人であることに触れ、日本の魅力をトルコ側に伝えて欲しいと話した。

貿易は2国間における輸出と輸入のバランスが取れ相互乗り入れが活性化されること、また同様に、ツーリズム分野も双方の行き来が質量共に増大することが好循環・善循環サイクルをもたらし両国で恩恵が分かち合えることとなる。そんな意味でも、トルコ流「お・も・て・な・し」を今後トルコは日本との協調関係のもとツーウエイツーリズムの実現に向けて努力を傾けて欲しい。同時に日本もトルコに向けて「日本の魅力」を伝える努力が待たれる。

今回、カメラを持たず浴場へと出向いたので、決定的な写真を撮ることができなかった。次回、微細にレンズに納めた珍写真が披露できればと思う。



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