今回が第30回目となる同展示会には、93社(団体)が出展しました。(※サプライヤー数は534社)
基本的にはヨーロッパの業者限定になりますが、エージェントが付いている条件でインドからも数社参加しています。
出展者の5割はイタリアの業者となっており、フランス、スペイン、スイス、ドイツなどがそれに続きます。
トルコからはITHIB(イスタンブル繊維・アパレル輸出協会)主導で第29回から参加しており、今回は新規出展で独自ブースで展開する4社と、既にエージェントが付いていて各エージェントのブースで展開する7社を加えて、合計11社のサプライヤーが参加しました。
トルコは綿花の生産が非常に盛んであり、主な生産地としてはエーゲ地方や南東アナトリアが有名です。近年、中国に代わるオルタナティブとして、トルコの高品質な繊維・テキスタイルに注目が集まっています。
日本繊維輸入組合による2014年の報告書によれば、「30 年間でトルコの繊維製品は、低い価値の商品から高付加価値商品へ転化することにより、急速な発展を遂げている」とのことで、現在トルコ全体の輸出の19%を占めるまでとなりました。
今回の新規出展企業の内、ブース担当者に話を伺うことができた3社をご紹介します。
●BAHARIYE MENSUCAT A.S.(バハリイェ・テキスタイル)
布帛専門に生産しており、主に男性用スーツの素材を扱っています。日本にエージェントがおり、大手繊維専門商社との取引が実現しています。100%ウール混素材、受注生産を行っています。生産量は年間約500万mで、日本への輸出は大体30~40万m。主にドイツ、フランス向けに輸出を行っています。
イスタンブールの空港傍に本社兼工場を構えているため、海外とのやり取りが非常にスムーズに行えるメリットがあります。また、スイス育ちのマーケティング部長、ドイツ育ちのエリア部長など、西洋的なメンタリティを持つスタッフがいることが、海外戦略上大変重要なアドバンテージであると自負しています。
●ELYAF TEKSTIL(エルヤフ・テキスタイル)
ビスコース、綿、合成繊維、シャツ地などを生産。生産量は年間約800万m。注文に対して迅速な対応が評価されています。織・染め・仕上げの全ての工程を自社で行っているため、細かい注文に対応することが可能です。
毎回独自のコレクションを新規に開発、展開しています。主にヨーロッパに向けて輸出をしており、第一位はスペイン(生地、アパレル)。他、フランス(生地・アパレル)、イタリア(生地)などにも輸出しています。
専属デザイナーも抱えており、『MASS』という自社オリジナルのアパレル・ブランドも展開しています。所在地ブルサ。
●KIPAS(キパシュ)
従業員8000人を抱えるホールディングスで、テキスタイル、アパレルのみならず、セメント、製紙、エネルギーなど様々な分野で事業を展開しています。
テキスタイル部門では、デニム・綿・綿混が全体の生産の8割を占めます。100%自社生産となっており、紡績・織・染め・仕上げ・縫製までの工程を全てハウスプロダクションで行っているため、各工程での細かな注文に対応可能です。現在、英国やドイツなどに生地販売を行っています。ロンドン生まれのデニムブランドLee Cooperのトルコにおける小売り、マーケティング、製造権を取得し、現在トルコ国内の数々のデパートに出店、他13店舗の直営店も構えています。本社はイスタンブール、工場はトルコ南東部カフラマンマラシュにあります。
次回のヨーロピアン・テキスタイル・フェアーは10月6~8日に予定されています。
トルコもさらに規模を拡大して出展するかと思われます。ぜひトルコの高品質なテキスタイルに直接触れてみてはいかがでしょうか。
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