2015年6月15日月曜日

トルコ・オスマン軍楽隊 東京公演

トルコ・日本友好125周年を祝う記念イベントとしてトルコ・オスマン軍楽隊による東京公演が6月5日、すみだトリフォニーホールで開催された。世界最古の軍楽隊による演奏である。


今回、何年かぶりで再び生で聞くことができた。初めて聞いたのはイスタンブールの軍事博物館。コンスタンティノープルがトルコ海軍の戦艦侵入を防ぐのに金角湾の入り口を封鎖するのに使った巨大な鎖が展示されていた記憶がある。

軍楽隊「メフテル」の音楽、何とも心を揺さぶる印象的な音楽である。実は初めて軍事博物館で演奏を聴いたあと、そのCDを買って帰ったほどである。今も車のダッシュボードに入れてあり、たまに思い出したように聞くことがある。不思議な音楽だ。

ただご存知の方も多いかもしれないが、向田邦子原作の「阿修羅のごとく」が1979年からNHK総合で放送され、その中でトルコ軍楽隊行進曲が使われていた。そのことを最近筆者は知った。当時その番組を筆者もみていたような記憶がある。その音楽がインプットされていて何十年ぶりに蘇ったという何とも面妖な感じである。

オスマン軍楽隊は全く面妖でも何でもない。
紀元前からトルコ族の軍勢には楽器を奏でる兵士たちが存在していた。そのメフテル音楽が最も効果を発揮したのは戦場だ。敵陣に討ち入る際の日本の突撃ラッパ、進軍ラッパに匹敵するものといえるかもしれない。敵への進撃開始時にメフテルが鳴り響くと、トルコ軍の士気がいっきにあがり、敵は恐怖したとのことである。


コンサートホールに置かれていたパンフレットによると「平時には皇帝の声として、決まった時期に軍学曲を演奏し、市民を鼓舞するメフテルは戦時には軍隊を先導し戦の行方を定めました。そのとてつもないエネルギーに敵は戦意を挫かれ、天地は唸り、勇者は熱狂したのです。」とある。



さらに「メフテルに魂をゆさぶる力が潜んでいることに気づいたヨーロッパの人たちは自国の軍に軍楽隊を導入しはじめました。ポーランド、オーストリアに続きロシア、プロシア、フランス軍にも軍楽隊がおかれるようになり、今日のバンドの基礎が築かれることとなったのです」とある。

是非、皆さんにもイスタンブールに行かれたら生で聴いたみていただきたい。
今回のコンサートには海上自衛隊東京音楽隊も共演していて、その中の一曲は「軍艦マーチ」であった。どの国にも共通したものがあり、音楽は人の魂を動かす効果があることは間違いなさそうだ。

【トルコ進出、トルコ進出コンサルティング、トルコ貿易投資支援の専用サイトはこちらから】




0 件のコメント:

コメントを投稿