東京オリンピック開催が決定され、2020年に向けて「東京ホテル戦争」が加熱している。一昨年以降、東京マリオットホテル、ハイアットホテルズの「アンダーズ」に続き、シンガポールを拠点とする高級ホテルのアマンリゾーツは大手町に昨年12月限定オープンしている。
2016年には大手町に三菱地所の再開発ビルのオープンが予定されており、外資系ホテルの誘致が確実視されている。昨年の海外からの訪日客が1300万人を突破し、2020年2000万人超えも視野に入ってきて大いに弾みがついている。
外資系ホテルの誘致合戦を主導しているのは大手不動産会社。超高級ホテルが入ればビルの格が上がり、高い賃料収入が期待できるからである。地価が高く採算割れすると尻込みをしていた外資系も、ビル全体でなく中高層階だけの運営なら収益は十分見込めるとの判断から外資系高級ホテルのラッシュ状態になっている。
そんな中、ホテルオークラはトルコに進出を決めた。2020年までにイスタンブールやアンカラなど主要都市で5ホテルの開業を目指す。日本のホテル大手がトルコに出るのは今回がはじめて。欧州やアフリカ、中東等からの旅行者が多いトルコで「オークラ」の名前を知ってもらい、2020年の東京オリンピックに向けて拡大する外国人需要の国内での取り込みが狙い。
ホテルオークラ
オークラはJALホテルズの「ホテルニッキー、ブランドの使用も検討する。ホテルの開発・運営を行う合弁会社の資本金は約5千万円で、オークラが44%、トルコのホテル運営会社等が56%を出資する。リッチ選定、ホテルの設計、運営、従業員研修等は一切オークラ主導で進める。
オークラがトルコに進出を決めたのは正解である。
以前、「トルコヘルスツーリズムの今」と題してここのブログサイトでも触れたことがあったが、国別の外国人観光客数の順番をみても、第一位はフランスで8000万人を超えている。
第2位以下、米国、中国、スペイン、イタリア、そしてトルコが英国を抜いて国別で6位。2012年は3,560万人が訪れ、エーゲ海と地中海沿いのリゾート地は北欧やロシアからの観光客で大変な賑わいで、アンタルヤはその最たる所である。
MICE (meeting, incentive, congress/convention, exhibition/event)の有力なデスティネーションとして、トルコは温泉の施設整備にも力を入れており、このタイミングでのオークラのトルコ進出は戦略的と評価できる。
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