2014年12月6日土曜日

世界三大料理と言えば、トルコ料理・・・


世界三大料理と言えば、中華料理、フランス料理、トルコ料理を指す。いづれも宮廷料理として発展した背景をもつ。モノの本によれば、食通の王や皇帝が、腕のある料理人を召し抱え、各地方や民族の料理法を糾合させ、珍しい食材を集めに集めた集積が、結果として多彩で豪華な世界三大料理をもたらしたと言われている。

世界三大料理は、ヨーロッパ等の料理研究家によって昔から言われてきたことであり、今の知名度や評価とは必ずしも一致しない。イタリア料理の方が圧倒的にそういう意味では存在感があるのでは・・・という意見も多い。どの料理を今の「大料理」とするかは興味ある議論の対象ではある。

むしろ、巷の世界の美食ランキングなどによれば、タイ料理のマッサマンカレー、イタリア料理のナポリ・ピザがトップ5を占め「世界三大料理」が顔を出すのは後の後である。

さて、トルコと言えば、ケバブというイメージだが、魚を好む人たちが非常に多い。
レストランの入り口に所狭しと魚の数々が並べてあって、そこで今日食べたい魚を選ぶわけである。今宵の料理もお魚料理であった。塩で包んで焼いた魚がワゴンに載せてテーブルまで運ばれる。塩で包まれた魚に火をつけて、しばらくしてからトンカチで叩き割ってとりわけをしてくれる、という按配である。




さて、そのままでも塩加減が利いて美味しいのだが、そこは日本人。どうしても醤油が欲しくなる。トルコの基本調味料だが、塩が一画をなす。トルコでは山の塩としての岩塩、海の塩の2種類がある。オスマン時代には市場でも岩塩と海の塩はハッキリと分けられ、山の塩が遥かに珍重され値段も高かったらしい。岩塩の方が、味が精妙で海の塩より優れるとの考えは今のトルコにも受け継がれている。

トルコと言えば、トマトとキューリは必須アイテムである。仕事でトルコからのトレードミッション等を 日本に受け入れることが多いが、ホテルの朝食には必ずトマトとキューリ、チーズは欠かせない。最近、トルコのレストランで出されるドレッシングにも幅が出てきた感じがする。オリーブオイル、レモンソース、ザクロソースが出されるところが多いのだが、ここのお店で味付けされて出されたドレッシングはまさに日本人が好む味であった。残念ながらどんな調味料、ドレッシングが使われていたのか聞きそんじてしまった。

今宵はとにかく魚づくしであった。酢漬けも美味であった。なんといっても、スミークされたカツオは最高で、カツオの下に置かれたピリッとする味のタマネギとの相性は抜群。



あと、もう一つ特筆すべきは、トルコのパンのおいしさである。

最初にオリーブオイルやバターとパンが一緒に出て来て、ついつい、最初に食べ過ぎてしまうことが多く、いつも戒めながら、トルコのパンとは向き合っている。

最後に、トマトの伝来と普及について
今日のトルコの食の世界で、食材として・調味料として・彩りをそえるものとして、多大な役割を果たしているのがトマト。元来は南米渡来の食材であった。食材としての普及は20世紀に入ってからのことであり、トマトは僅か1世紀ぐらいの間に急速に普及し、用途も殆ど万能の食材として多様化してきた。先に述べたように、ホテルのレストランであれ、街のレストランであれ、家庭であれ、トマトが食卓に上がらないことはない。調味料としてのトマトとしては、日本の家庭では本流と化しているケチャップはトルコではまだまだ日本ほど主流ではない。煮たトマトをつぶしてこしただけのトルコでトマトソースと呼ばれるトマト・ピューレが本流をなす。トマトピュールは缶詰となってどんな小さな村の食料品店にも置かれている。トマトの伝来と普及はトルコの食の世界における調味料には一大変革をもたらしている。

是非、トルコでお楽しみくださいませ。

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