2014年4月4日金曜日

トルコ統一地方選挙結果


330日、トルコで統一地方選挙が行われました。

投開票の結果、第一党のAKP(公正発展党)45%を上回る最大得票率で他の政党を大きく引き離し、圧勝しました。


昨年5月末からのトルコ全土にわたる大規模デモの火は未だくすぶり、12月の現職閣僚子息の汚職摘発に続き現首相の電話盗聴音声テープの流出、選挙直前には現政権によるソーシャルメディアの強行遮断など、混乱に次ぐ混乱のトルコ内政。AKP及びエルドアン首相に対する市民の支持は完全に二分されているかの態でしたが、結果はエルドアン首相が民意を得たという形になりました。

世俗派が集中しているチャナッカレやイズミールなど数都市と、クルド系政党が強い東部を除き、アナトリア内陸部はほぼAKP一色。やはりイスラム保守層のAKP支持は固いようです。また、AKP圧勝のポイントとして、エルドアン首相の「リーダーシップ」と「パフォーマンス」が挙げられています。一方では「強権的」ともされるエルドアン首相の政治手法ですが、彼に代わる「強いリーダー」が現れない限り、この分厚い保守層の壁はなかなか崩れないのかもしれません。


ひとまずは、これでトルコの政局は一旦の安定を見た…のであれば良いですが。



ところで、今回の選挙で目を引いたのは、記録的な得票率で市長に選出されたクルド系野党BDP(平和民主党)所属の女性政治家たちの存在です。

 
シュルナク県ジズレ市長に選出されたレイラ・イムレット女史(27は、5歳の頃に父親が目の前で殺害されて以来家族でドイツに移住、今回立候補のため故郷ジズレに戻り、83%の得票率で市長となりました。

もう一人、ディヤルバクルのリジェ市で91%の票を集めたのは、25歳のレザン・ズウルリ女史。ディヤルバクルのバーラル市役所の付属機関に勤務の傍ら、ディジレ大学ラジオ・テレビ番組制作科に合格、現在も学業継続中。

 



 

…いずれも美女です(鼻息)!!

 

BDPの躍進が、トルコ国内のクルド諸問題をさらに解決の方向へと導き、また女性や若手の政治参加のモデルケースとなってくれることを期待します。

 

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